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ペンチの種類は?ニッパーやプライヤーとの違いは?

ペンチの種類は?ニッパーやプライヤーとの違いは?

DIYではもちろん、日常生活のさまざまなシーンで用いられるペンチには、主に4種類あります。

ペンチの種類によって用途や使い勝手が異なりますので、新たにペンチを購入するときは自分の目的に合ったものを選びましょう。

ここでは主なペンチの種類をご紹介するとともに、ペンチの基礎知識やニッパー、プライヤーとの違いもご説明します。

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ペンチはこんな工具!

ペンチは、線材を刃先でつかんで曲げたり、刃の根元で切断したりする工具です。

「くわえ部」と呼ばれる刃の先端部は、内側がギザギザになっていて、細いものでもしっかり挟めます。

くわえ部の下には切断用の刃がついており、この部分をノーズと呼びます。ものを挟んで柄を握れば、刃に圧がかかって銅線や鉄線などを楽に切断できます。

ペンチの基本的な使い方

ペンチを使うときは、片方の柄に親指を、もう片方の柄に人差し指と中指をかけ、薬指と小指は柄の間に入れて持ちます。

ノーズでものを挟んだり、切断したりするときは親指と人差し指、中指で柄を握り、加工が終わったら薬指と小指で柄を押し開いて材料を離します。

ハサミとは異なり、上下の柄は閉じた状態でも重ならないので、作業中に指を挟んで傷める心配はありません。

ペンチの主な用途

ペンチは、針金や銅線のような線材を曲げる・切断する・はさむ・ねじる・引っ張る作業で使用します。

また、ペンチの種類によっては刃の中心部に「ギンナン」と呼ばれる丸い穴が開いており、丸みのある材料をはさんで柄を握れば、平面では掴みにくい棒状のものなどをしっかり掴むことが可能です。いずれの場合も素手やハサミよりも安全に、かつ力強く作業を行うことができるため、作業効率が上がります。

あなたがイメージしているのは本当にペンチ?ニッパー・プライヤーとの違い

ペンチと似たような形をした工具に、ニッパーとプライヤーがあります。

使い方や用途も一部共通しているので混同しがちですが、間違えて購入すると本来の目的を果たせなくなるおそれがあるので要注意です。

ここでは、ペンチとの違いがわかるよう、ニッパーとプライヤーの特徴をまとめました。

ニッパーは切断加工に特化した工具

ニッパーとは、銅線や鉄線といった金属の線材を切断するために使用する工具のことです。

刃先が鋭いので、金属線だけでなくハサミの要領で金属板もカットできるところが特徴です。

また、ニッパーの種類によっては脱皮穴と呼ばれる穴が開けられたものがあり、電線やケーブルの被膜をむくこともできます。

線材をカットできる点は共通していますが、あくまで切断加工に特化した工具ですので、ペンチのようにものをつかんだり、はさんだりすることはできません。

当然、曲げ加工やねじり加工もできませんので、線材だけでなく金属板もカットしたい場合などに使用します。

プライヤーは大きいものをつかんだり挟んだりする工具

プライヤーは、ペンチ同様、ものをつかむことが主な用途で、線の切断も可能な工具です。

特長としては、口が大きく開くことで幅広いものに対応して掴むことができます。

プライヤーの先の歯は線や板物をつかむためのもので、真ん中あたりにある歯はパイプやナットなどをつかむためのものになっています。

また、持ち手に一番近い部分の歯は線などの切断に用いられます。

ちなみに、英語ではペンチのことを「pliers(プライヤー)」といい、プライヤーの1種と認識されていますが、日本ではものをはさんだり、つかんだりすることに特化したニッパーの1種と考えられています。

機能や特徴に違いあり!ペンチの主な4種類

ペンチにはさまざまな種類があり、それぞれ機能や特徴に違いがあります。

ここではペンチの代表的な種類を4つご紹介します。

1. 標準ペンチ

最もスタンダードな機能を備えたペンチです。電気ケーブルや電線、針金等の切断・取り扱いに適しています。

銅線や鉄線の曲げ・ねじり・切断などにも役立つので、ご家庭でのDIYやちょっとした修理、メンテナンスであれば、標準ペンチで十分です。

針金や配線コードをしっかりと切断できるように開口部はやや狭くなっています。

一方で、太めのケーブルでもしっかり切断できるよう、開口部がやや狭くなっています。

ペンチの切断能力は種類によって異なりますが、例を挙げると以下の通りです。

メーカー名 商品名 線の種類 切断能力
ケイバ ハイグレード ザ ペンチ 硬線 2.00mm
ケイバ ハイグレード ザ ペンチ 軟線 2.6mm
TTC ペンチ 鉄線 1.6mm
フジ矢 スタンダードペンチ 鉄線 3.00mm
フジ矢 スタンダードペンチ 銅線 3.5mm

最大切断能力を超える太さのケーブルを切断する際などは、ほかのペンチに切り替えて使用する必要があります。

2. ラジオペンチ

形状は丸ペンチに似ていますが、曲げや巻き加工に特化した丸ペンチに対し、ラジオペンチは滑り止めの溝や切断機能がついています。

そのため、標準ペンチのように線材のつかみ・はさみ・切断・曲げ・引っ張りなどの作業にも利用可能で、さまざまなシーンで活躍します。

ただ、先端が細いぶん、標準ペンチに比べてやや力が弱いので、ニッパー機能はあくまで補助的な役割です。

3. 圧着ペンチ

モノとモノを加圧によって接合することを圧着と呼び、この機能がついたペンチが“圧着ペンチ”です。

具体的には電気工事における電線と圧着端子の接合に多用されるため、「電工ペンチ」と呼ばれることもあります。

アストロプロダクツでも電工ペンチとして下記の商品を取り扱っています。

AP 電工圧着ペンチ
AP 電工圧着ペンチ
裸圧着端子裸圧着スリーブを圧着!電工ペンチ!

車などの配線に使われるものはとくに「配線用電工ペンチ」と呼ばれており、一般的な圧着ペンチよりも細かい作業に適しています。

細いリード線の切断や、さまざまな形の圧縮端子の接合、さらには細い電線の切断などにも向いているので、車の整備などを行う場合は配線用電工ペンチを使用するのがおすすめです。

標準ペンチより多くの用途に活用できますが圧着ペンチですが、圧縮結合をメインとしているため、モノを切断したり、つかんだりするだけなら標準ペンチのほうが使い勝手は上です。

なかには、切断加工用の刃がついていないタイプの商品もありますので、圧縮ペンチを選ぶときは構造をよく理解してから購入しましょう。

4. 丸ペンチ

先端に丸みを帯びた円錐状のノーズが採用されている小型のペンチです。

先細りのノーズは細かい作業に適しており、標準ペンチが使えないスペースや箇所の加工に役立ちます。

線材の加工も、単純にノーズでつかんで曲げたりねじったりするだけでなく、ノーズに線材を巻き付けるなど、より複雑な作業を行えます。

主に電気通信機器やラジオ、テレビなどの修理・配線や基盤の組み立てなどに用いられるほか、近頃ではアクセサリーや雑貨を作るときのハンドメイド用工具としても愛用されています。

丸ペンチはさらに、ノーズが直線になっているストレートタイプと、やや曲がっているベントノーズタイプの2種類に分かれており、作業内容に合わせてお好みのものを選びましょう。

ペンチを選ぶときは種類やニッパーやプライヤーとの違いに注意しよう

ペンチは標準型のほか、圧着ペンチやラジオペンチなど、さまざまな種類があります。

それぞれ機能やサイズ、構造が異なりますので、自分の用途・目的に合わせて最適なものを選びましょう。

また、ペンチはニッパーやプライヤーと混同されがちですが、それぞれ似て非なるものですので、間違って購入しないよう注意が必要です。

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