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イグニッションコイルとは?劣化のサイン・交換の目安・交換方法を解説
- 目次 [閉じる開く]
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- イグニッションコイルとは
- エンジンの始動に必須のパーツ
- イグニッションコイルの仕組み
- イグニッションコイルの劣化サイン
- エンジンが始動しにくい
- スピードが出にくい
- アイドリング時に安定しない
- エンジンの警告ランプが点灯した
- イグニッションコイルを交換するメリット
- イグニッションコイルの交換目安
- 走行距離が10万kmに達したとき
- 劣化サインが現れたとき
- イグニッションコイルの点検方法
- パワーバランステストを行う
- イグニッションアナライザーを使う
- イグニッションコイルの交換方法
- 自分で交換する場合
- 必要な工具
- メガネレンチ
- ラチェットレンチ
- プラグレンチ
- ドライバー
- 費用の目安
- 作業手順
- 周辺機器を外す
- カプラーとボルトを外す
- イグニッションコイルを外す
- スパークプラグを外す
- 新しいイグニッションコイルを取り付ける
- 修理業者に依頼する場合
- イグニッションコイルの交換はスパークプラグの交換も必要
- スパークプラグとは
- スパークプラグを交換する目安
- まとめ
最近、車の調子が少し悪いなと感じた場合、イグニッションコイルの劣化が原因の一つかもしれません。イグニッションコイルは、エンジンを動かす際に必要なパーツです。イグニッションコイルの特徴や劣化サインを把握しておくことで、不具合によるトラブルを避けることができます。
この記事では、イグニッションコイルの基礎知識や劣化によるリスクを解説します。合わせてイグニッションコイルの交換方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
イグニッションコイルとは
イグニッションコイルは、エンジンを始動させるためになくてはならないパーツの一つです。ここでは、イグニッションコイルの特徴や仕組みを解説します。
エンジンの始動に必須のパーツ
イグニッションコイルは、スパークプラグで火花を起こし、エンジンに点火するための高電圧を作る部品です。
車やバイクなどに搭載されているバッテリーだけでは、電圧が足りずスパークプラグを動かすことができません。車のバッテリーの電圧は12V程度ですが、エンジン内部のスパークプラグを動かすためには2万〜3万5,000Vほどの高電圧が必要です。イグニッションコイルで電圧を増幅させることで、初めてエンジンを始動できます。
イグニッションコイルの仕組み
イグニッションコイルにはさまざまな種類がありますが、基本的な仕組みはどれも同じです。
具体的には、まず1次コイルで電圧を増幅させ、より細く巻き数の多い2次コイルでさらに高電圧化し、エンジン内部のスパークプラグに放電させます。
なお近年は、電気式の点火システムの「ダイレクトイグニッション」が主流です。伝統的な機械式に比べてプラグとコイルの距離が短く、電気接点の接触不良や摩耗、接点間のスパークの発生リスクを抑える特長があります。
イグニッションコイルの劣化サイン
イグニッションコイルの劣化サインに気付くのは簡単ではありません。
多くの場合、車の調子が悪くなって修理業者に見てもらったところ、イグニッションコイルの劣化を指摘されたというケースが多いようです。そこで、イグニッションコイルの劣化サインについてよくある例を解説します。
エンジンが始動しにくい
イグニッションコイルが劣化すると、高電圧を発生できない状態になります。結果的に電圧不足でスパークプラグが動作しなくなり、放置するとエンジンが始動しなくなります。
エンジンのかかり具合に少し違和感がある人や、エンジンのかかりが悪くなったと感じる人は、イグニッションコイルの劣化を疑ってみましょう。近くの修理工場やディーラー、カー用品店で車を診断してもらってください。
スピードが出にくい
アクセルを踏んでも車のスピードが出にくい場合も、イグニッションコイルの劣化が原因かもしれません。
イグニッションコイルの異常によってスパークプラグが点火しにくくなり、エンジン内部の燃焼が不安定になっている可能性があります。結果的に十分なエネルギーを発生させられず、スピードが出にくい不具合が現れます。エンジンを踏み込んでから車が加速するまでにタイムラグが生じていると感じたときも、イグニッションコイルの不具合を疑いましょう。
アイドリング時に安定しない
アイドリングとは、暖気運転や赤信号などでエンジンをかけたまま停車している状態のことです。
イグニッションコイルが劣化していると、アイドリング中のエンジン回転が不安定になります。さらに悪化すると、エンジンが急に止まる、もしくはマフラーから異音が聞こえるようになるといった症状が発生する可能性があります。アイドリング時に違和感を覚えた場合はイグニッションコイルの劣化や寿命を疑いましょう。
エンジンの警告ランプが点灯した
エンジンの警告ランプの点灯も、イグニッションコイルの劣化である可能性が高いです。
インパネの警告ランプが突然点灯すると驚く人も多いかもしれません。警告ランプが点灯した状態で走行し続けるのはリスクが高く、場合によっては大きな車両トラブルに発展する恐れがあります。警告ランプが点灯したら、なるべく早いタイミングで近くの整備工場やディーラーに車を診断してもらいましょう。
イグニッションコイルを交換するメリット
イグニッションコイルを交換するとエンジンの始動がスムーズになる他、アイドリング中の振動軽減や燃費向上が期待できます。エンジンの不調が改善し、加速力も向上するのでドライブも快適になるでしょう。
また、コストの面でも大きなメリットがあります。イグニッションコイルの異常を放置すると、コイル以外の部品の不具合や劣化を早めてしまい、修理代金が高額になるケースも考えられます。何より安心安全な運転を意識する上でも、イグニッションコイルの不調や違和感を覚えたら、早急に交換を検討しましょう。
イグニッションコイルの交換目安
ここでは、イグニッションコイルの交換の目安について解説します。
以下の2つに該当する場合は、イグニッションコイルの交換タイミングと捉え、車に不具合が出ていなくてもイグニッションコイルを点検しましょう。
走行距離が10万kmに達したとき
イグニッションコイルを交換する目安の一つ目は、「走行距離が10万kmに達したタイミング」です。
車の寿命は一般に10年といわれていますが、イグニッションコイルの交換時期に年数は関係ありません。車に異常が発生していない場合でも、「10万km」を目安に交換することをおすすめします。イグニッションコイル以外にも、走行距離10万kmを目安に交換したほうがよい部品として、タイミングベルトやオルタネーターも挙げられます。タイミングベルトはエンジンを適正に動かすための部品、オルタネーターはエンジンの動力を利用して電力を生み出すパーツで、どちらも車の正常な走行に欠かせません。
劣化サインが現れたとき
イグニッションコイルの劣化サインとして、エンジンがかかりにくかったりスピードが出にくかったりといった症状を説明しましたが、不具合を放置しても自然に改善することはなく、余計な出費が増えるだけです。
最終的には、エンジンがかからなくなるリスクもあります。少しでも車に違和感がある場合には、近くの修理工場やディーラーに足を運び、早めに点検や交換をお願いしましょう。
イグニッションコイルの点検方法
ここでは、イグニッションコイルの点検方法を詳しく解説します。自身でも行える点検方法のため、参考にしながらチャレンジしてみましょう。
パワーバランステストを行う
パワーバランステストとは、特定の気筒の燃焼を止めることで、不具合が疑われる気筒を調べる方法です。パワーバランステストを行うには、以下の手順で作業を進めます。
【パワーバランステストの作業手順】
1.エンジンをかけた状態でカプラーを1つずつ外す
2.回転数に変化のないシリンダーのイグニッションコイルを正常なものと入れ替えて再確認
3.異常のあったシリンダーのカプラーを外し、エンジン回転数が下がればOK
パワーバランステストを行うにあたっては、スパークプラグが正常状態であることが前提条件です。スパークプラグについては後ほど解説します。
イグニッションアナライザーを使う
イグニッションアナライザーとは、一言で説明すると、センサーによってイグニッションコイルの状態を確認できる専門機器です。以下では「kaise」のイグニッションアナライザーを例に手順を詳しく解説します。
【イグニッショアナライザーの使用手順】
1.本体上部のコネクターにプローブを取り付け、プローブの先端にセンサーを差し込む
2.4サイクル・2サイクル・同時点火からエンジンタイプを選ぶ
3.イグニッションコイル上部に補器類があれば外した上でエンジンをかける
4.測定モードと表示タイプを選択し、ダイレクトイグニッション上部にセンサーを当てて測定する
イグニッションコイルの交換方法
続いて、イグニッションコイルの交換方法を以下で解説します。イグニッションコイルの交換方法を理解すれば、自身でコイルを交換できるメリットがあります。
自分で交換する場合
イグニッションコイルを自分で交換する際の方法や、交換に必要な工具を以下で紹介します。コイルを自分で交換したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
必要な工具
イグニッションコイルを交換する際に必要な工具を以下にまとめました。すべての工具をそろえれば、イグニッションコイルの交換を業者に依頼せずに自分で実施できます。
メガネレンチ
メガネレンチは、イグニッションコイルを固定しているボルトを外す際に使用する工具です。
持ち手のグリップ部分と角度を調整するオフセット部分、メガネ形の頭部の3つの要素で構成されています。ボルトやナットを6点で固定して外す、もしくは締め付けするため、安定感と力が入りやすい特徴があります。基本的な使い方は、対象のボルトやナットにメガネレンチを固定して外す、もしくは取り付け方向に力を入れるだけです。アストロプロダクツでは、以下のページでさまざまなメガネレンチを販売しています。
ラチェットレンチ
ラチェットレンチは、イグニッションコイルを固定しているボルトを外す際に使用する工具です。
力が必要な緩め始めはメガネレンチを使用しますが、早回しの際はラチェットレンチを使うと作業効率が上がります。対象のボルトナットにラチェットレンチを取り付けた後、外す方向に一定以上の力を入れるのが一般的な使い方です。アストロプロダクツでは、さまざまな用途や使用目的に適したラチェットレンチを多数販売しています。
プラグレンチ
プラグレンチは、エンジンをかけるために火花を発生させるスパークプラグを回す際に使用するレンチです。スパークプラグは車種ごとに複数の種類があるため、プラグレンチにもいくつか種類があります。
適応するサイズを確認するとともに、クリップ式やマグネット式などの特徴を考慮して選びましょう。プラグレンチは以下のページで購入できます。
ドライバー
ドライバーは補器類の取り外しなどに必要な工具です。一般家庭でもよく見かける工具であり、ボルトを緩めたりネジを締めたりする際に使用します。
アストロプロダクツでは、ドライバー単品から数本のセットまで幅広く販売しています。ドライバーの購入を検討する際には、以下のページを確認してください。
費用の目安
工具をすべて新しくそろえると、費用は1万5,000円程度です。アストロプロダクツを利用すれば、より安くそろえられる可能性が高いでしょう。
イグニッションコイル自体も、純正品またはノーブランド品などさまざまな商品が販売されています。ノーブランド品は価格が安く魅力的ですが、品質に問題があるケースも考えられます。車の安全走行に関わるので、慎重に選んでください。純正品は1本あたり1万円〜1万5,000円、ノーブランド品は1本あたり2,000円〜9,000円が相場です。
イグニッションコイルや必要工具を購入する際には、それぞれの特徴や相場を把握した上で検討しましょう。
作業手順
イグニッションコイルを交換する場合の作業手順を解説します。以下の交換手順では、初心者の人でも分かりやすい内容にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
周辺機器を外す
イグニッションコイルの上部にインタークーラーやエアクリーナーが設置されている場合、それらの周辺機器を事前に取り外さなければなりません。取り外した部品やネジなどはなくさないよう、別の場所で保管しておくことをおすすめします。
カプラーとボルトを外す
周辺機器を取り外した後は、続いてカプラーとボルトを外します。イグニッションコイルを止めているボルトはレンチで外しましょう。次に、イグニッションコイルに接続しているカプラーを外します。
イグニッションコイルを外す
カプラーとカプラーを外したら、イグニッションコイル本体を外します。イグニッションコイルを真上に引き抜くと、簡単に取り外しが可能です。一般的に、配線はグリップなどと固定されていますが、配線に余裕があれば、カプラーを抜かずに作業することもできます。
スパークプラグを外す
次に、スパークプラグを外す作業を行います。スパークプラグはプラグレンチを使用して取り外しますが、プラグが固着している場合には一定以上の力が必要です。
プラグレンチとメガネレンチなどを組み合わせて、てこの原理を上手く使ってプラグを緩めると、比較的簡単に取り外しができます。プラグを取り出す際には、ドライバーの先端部分にネオジム磁石をくっつけてプラグを引き上げる方法が簡単です。
新しいイグニッションコイルを取り付ける
プラグホールに新しいプラグを入れて、プラグレンチで締め付けます。その際、ネジ径によって締め付けトルクが決まっているので注意が必要です。トルクレンチがない場合、プラグメーカーの公式サイトで締め付け回転数を確認して作業します。
修理業者に依頼する場合
イグニッションコイルの交換は、手間がかかる上に取り付けに失敗すると事故リスクが高まります。イグニッションコイルを交換したことがない人やあまり車に詳しくない人には難易度が高いため、ディーラーや修理業者に依頼するのが無難です。
イグニッションコイルの交換費用は、コイル1本につき1万円〜1万5,000円程度が相場です。
イグニッションコイルの交換はスパークプラグの交換も必要
イグニッションコイルを交換する際には、合わせてスパークプラグの交換をおすすめします。ここでは、スパークプラグの特徴や交換の目安となるタイミングを解説します。
スパークプラグとは
スパークプラグとは、エンジンを始動させるために火花を飛ばして、混合気に着火させる部品です。スパークプラグを適切に交換しないでいると、イグニッションコイルが壊れるリスクが高まります。
スパークプラグは「点火プラグ」とも呼ばれており、エンジンのシリンダー部分に取り付けられているのが一般的です。
スパークプラグを交換する目安
スパークプラグを交換する目安は、プラグの種類によって異なります。
一般的なプラグの場合、普通車で1万5,000円km〜2万kmほどでの交換をおすすめします。軽自動車では7,000km〜1万km、イリジウムプラグは10万kmが目安です。スパークプラグの劣化は燃費性能に影響を与える可能性があるため、適切な時期に部品の交換をするのが望ましいでしょう。
まとめ
イグニッションコイルやスパークプラグは消耗部品であり、適切なタイミングで交換する必要があります。
イグニッションコイルを自分で交換したことがない人や、自分で交換する自信がない人は、ディーラーや修理業者に依頼するのも方法の一つです。また、必要な工具を手元にしっかり用意すれば自分でもスムーズに作業できるので、本記事で紹介した手順に沿ってチャレンジしてみるのもよいでしょう。
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